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第4回 国際茶道文化協会ツアー「伝統工芸の街 金沢を訪ねる」

日   程 : 2009年10月17日(土)〜18日(日)
訪 問 地 : 能作、宮崎寒雉窯、大樋美術館など
交   通 : 飛行機・タクシー
宿   泊 : ANA金沢クラウンプラザホテル
参加人数 : 11名

<一日目>
小松空港に10時過ぎ到着。

午後、まず、兼六園近くの漆器の『能作』にて蒔絵を体験しました。

金で下書きされた絵の金粉・銀粉・色粉を蒔くところに薄くカシュー(代用漆)を塗ります。生乾きになったら周りに筆で粉を置き、少しずつカシューの上に掃き込みます。乾いたら刷毛で余分な粉を落とし、磨きます。社長の岡能久様と蒔絵指導の先生が細かい作業のコツ、グラデーションや混色のテクニックを丁寧に教えてくださり、それぞれ世界に一つの蒔絵のお盆が出来上がりました。

 
(漆器の能作 http://www.kanazawa.gr.jp/nosaku/txtcount.cgi
つぎに、宮崎寒雉窯を訪問しました。

14代寒雉先生は、にこやかな笑顔でお迎えくださいました。宮崎家が茶道具を作ってきた歴史を伺ったあと、作業場では制作行程を実物を交えて詳しくご説明いただきました。美術工芸品である茶釜はすべての作業を一人で作り上げます。「子供の頃からここを遊び場とし、自然と制作の道に入った。」とおっとり話される先生は、質問にも気さくにお答えくださいました。
その後、お茶室で、お茶を頂きながら、正しい釜の手入れの方法、床の間に飾ってあった初代〜当代のお釜のお話を伺いました。ユニークなおむすび形をした焼飯釜にまつわる初代と裏千家4代仙叟宗室お家元のエピソードは特に印象深いものでした。

初代作 初代作
当代作 初代作
(焼飯釜)
写真をクリックすると拡大します
夜は金沢の著名料亭・石亭で加賀料理と美味しいお酒を楽しみました。
<二日目>

大樋美術館に行きました。

大樋年雄先生は、現在金沢で行われている5つのイベントでお忙しい中、歴代長左衛門の作品と特別展「染付の美−中国・李朝・安南−」の解説をしてくださいました。
「手のひらに持つと目を瞑っていても何代の作品か分かる。」「世界の各地に出かけ、そのときの感動を忘れないように写真に撮り、詩にし、後日その感動を作品にする。」
とのお言葉から、ご自身の表現を探りながら伝統工芸を守り伝えていこうとなさっていらっしゃる先生の強い使命感を感じました。
         
(大樋美術館 http://www.ohimuseum.com/
その後、お茶室を拝見し、席主 年雄先生、お点前 ご母堂の当代長左衛門夫人、半東 先生の奥様、お茶碗は歴史ある長左衛門〜年雄先生作という豪華なお席で、お茶を頂きました。
その後は、近くの近江市場経由で自由行動となり、街を散策したり、金沢21世紀美術館を見に行ったり、と、思い思いの金沢を楽しみました。

今回のツアーで、裏千家とゆかりの深い金沢の伝統工芸を支える先生方から、その歴史と技、伝承について直接にお話を伺い、貴重な美術工芸品を間近に拝見するという得難い機会をいただきましたこと、大変感謝しております。また、蒔絵体験や、釜の制作行程を伺ったことで茶道具に対する興味がますます深まりました。
お世話になりました皆様、ありがとうございました。
(報告:英語教室受講生 布山季里、一部写真提供他 協会会員 嶋田君枝)

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