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平成20年度会員総会(報告会)を開催


  6月11日(木)東京都千代田区のホテルニューオータニ ボードルームにおいて、財団法人国際茶道文化協会理事会・評議員会が開催され、終了後別会場にて、会員総会(報告会)を開催。協会理事の森宗明氏による茶席が設けられたほか、昼食懇親会が催され、会員らは和やかに懇談しました。





  「お珍しいですね。伊住宗匠の画賛のお軸は。」とお正客が、御点前をなさっていらっしゃるご亭主に声をおかけになりました。

  今年は、伊住政和前理事長の七回忌にあたります。

  「伊住宗匠は、茶道の世界に現代の風を吹かせようといろいろなことをなさった方なのですよ。」と我が師から、よく伺っておりました。
  私見で申し訳ありませんが、私自身が四半世紀のブランクの後に戻ってきたお茶の世界は、古典的な世界から、よりグローバルな世界へと変化していました。伊住宗匠が牽引なさってきたその変化をライブで経験できなかったことは痛恨の極みですが、今、国際茶道文化協会の事業・行事などで、その変化を体験できることは、心弾むものがあります。
  洋間中心の生活になってきた現代の中に、お茶をどのように取り入れていくかは、楽なようで凡人にはなかなか難しい観点です。ですから、今回のお席に入ったとき、どちらかのお宅の応接間に入ったような雰囲気を感じ、これもお茶のグローバル化の一つと捉えたのは、穿ちすぎでしょうか。

  お茶席は、まるで「よくきたね。」と言っていただいているような鵬雲齋大宗匠のお軸『豊楽萬年歓』に迎えていただきました。

  坐忘齋御家元お好みの和親棚が洋間の一辺にしつらえられ、お軸が洋間の壁に直接掛けてある、そんな日常の雰囲気です。



  「この伊住宗匠のお軸は・・・(略)・・・、お軸に合わせお家元が茶杓を削ってくださり、主菓子は懐かしい登三子奥様『今日庵菓子暦』の御本から・・・(略)・・・、薄器はガレのものを・・・(略)・・・、水指は大樋年雄さんがこのお棚にあわせて作られた方舟(はこぶね)型、・・・を使わせていただきました。」
 と、森先生とお正客のお話は、つきません。

  ゆったりとした時間が過ぎていき、おいしいお茶と心温まる数々のおもてなしに、お茶の世界の心地よさを感じておりました。

  「・・・(略)・・・あの広い空間を金、純白、花屏風の簾でさわやかにバランスよく区切り、それぞれの掛物、花々の楚々とした風情が心にやさしく、雨雲の下、初夏の花たちが一所懸命咲いている様子、そして、あの和親棚のしつらえ、四角を選ばれ、そのブラウンに水指のあめ釉のあの造形、きりっとその周辺の空気をひきしめていました。モダンと渋さ、さりげなくしつらえていらっしゃるようで一分の油断のない色のとり合わせ、伊住宗匠がごらんになっていらしたら、森先生の肩を抱いていらしたことでしょう。・・・(略)・・・」
 参加者のU様のお言葉です。

  伊住宗匠が牽引なさった茶道の世界の現代の風は、ライブで経験なさりご一緒に風を吹かせていらっしゃった方々を通して、ライブで経験できなかった私たちにも、理解することができております。
  ありがとうございました。
  この風を後人にどう伝えていくか・・・なかなか難しい課題もいただいた感がございますけれど。

                                   (報告 国際茶道文化協会会員 嶋田君枝 記)



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